世界に誇る究極の美 ルリボシカミキリ-4

世界に誇る究極の美 ルリボシカミキリ-4

カミキリムシの飼育難易度は高い

 このカミキリ。日本を代表できる美しい昆虫だけあって、背中(鞘)の色彩には目を惹かれる。ただ、それだけではない。触覚も、長い脚も瑠璃色(?)なのだ。さらに腹部はパステルカラーの瑠璃色一色のベタ塗りと、生物には似つかわしくない色合いだ。美しいなどと云う言葉では陳腐だ。敢えて表現するなら艶やかなのだ。
 またフィギュアで疑念を抱いていた甲虫らしくない腹部の厚み。こんなに薄いものなのか、不思議だったが、やはり海洋堂は嘘をつかない。その扁平な体型は横から見ないと確認できない。この虫は背中のコントラストが魅力。よく見かける写真は、真上から、よくて俯瞰した状態だ。飼う事で初めてわかるものの、体躯は太いほど生命力があると思っていたので、不安ではある。

たった一匹だけど、飼育は本気で臨む


 昆虫ゼリーを一日おきに入れ替え、霧吹きや水遣りで生木を枯れないように心掛け、暑かろうと窓際から部屋の置くにケースを移し、日光が必要かと思えば窓辺に戻し、気をつけながら飼育したところ、どうにか2ヶ月が無事すぎた。たった、一匹だったけど達成感はあった。一匹になってしまったが、引き続きの採集はなく、繁殖は望めるものではなかったが、見るからにか弱い生き物をなんとか8月の初めまでは飼育できた。これから迎える暑い季節を前に落ちてしまったのは、やはり暑さ対策が不十分だったのかもしれない。次回偶然見ることがあっても、きっと採集はしないだろう。そんな気持ちを抱かせるほど、大人心を呼び起こす昆虫だった。でも、きっと子供心を優先してしまうのだろう。

厚みのないのも、このエレガントな昆虫の特徴

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