変身ダコの飼育顛末-3

変身ダコの飼育顛末-3

変身ダコの飼育はじめ

 さあ、いよいよ飼育だ。まず、水槽は元々持っていたクラゲ用のアクリル水槽――この時点でクラゲを飼ったことはないが――を使用することに。これなら、蓋と水槽の隙間はなく、塩ビ系の蓋の中心に1cm直径の穴が開いているだけ。

このサブタンクで飼育を始めることに。


 また、ホースで他の水槽につなげることができるのもメリット。やはり水質の確保も脱走防止の一因。ただ、今回のゼブラダコは逃亡の危険性が少ない種類と私自身は思っていた。以前飼っていたときも、一度も逃亡の記憶がなく、大気中に出ようとした様子もなかった。勝手な考えだが、ヒョウモンダコや、この種類のように水棲(ま、全てのタコは海の中だが)生活が中心となるものは、大気中に出ることを極端に嫌うのではないのだろうか。ヒョウモンダコが逃亡した話を聞いたことがない。確かにあれほどの毒をもったヒョウモンが逃亡するようだと、とても飼育なんてできなくなる。このゼブラダコは、毒があるかどうかは別にして、水の中に適合した身体構造のように思える。まず表皮が他の種類に比べて滑らかで、弱々しく思える。また、足の間の水かきが大きく、陸上での歩行にはとても向いていない。試しに救ってみると、ほとんど体積がなくなってしまう。その状態で陸上で生息するのは不可能に思える。

海水がないと、このように厚みがなくなる。ほとんど水分だからだろう。


 次にエサの問題だが、案の定、生き餌しか食べてくれなかった。通常はカニを好むのだが、今回は余りにも小さかったので、逆にカニの餌になってしまう可能性も有る。事実、以前は餌用に入れたカニに餌にされてしまったという苦い経験があった。今回の個体が食べてくれたのは、スジエビだった。早く冷凍ものを食べてくれるとありがたいのだが、当分生きたスジエビを確保するしかないだろう。

海水の中では生き生きとする

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