昆虫フィギュアの挑戦-3

昆虫フィギュアの挑戦-3


手作りのオリジナル作品こその醍醐味

 今回は原型師である小暈さんの、昆虫を中心としたフィギュアの作品と製作方法を紹介する。
より自然界の一シーンが部屋に存在しているという贅沢な感覚になれる。
まさしく大人の趣味。ただ狭い部屋なのにモノが多いため、作品が埋もれてしまっているのが残念ではある。
他にも、河川敷で拾った石を使ったペーパーウエイトがある。どちらも虫を使った生活雑貨として生活を彩る、という小暈さんの目的が生かされたものである。

石を使ったペーパーウエイト

 このシリーズを開発したのは、アウトドアのショップでネイチャー系の商品を売り出すという発想から生まれたもの。通常、この手のジオラマは下から上に作り上げるものだが、それを逆にしたというのは、この広口瓶を使った意外な効果とか。結果として、写真のような昆虫の生態を見事に再現した商品が完成した。

 ネックレスをお洒落(?)に収納 広口瓶のトンボだが、この商品の使用目的は、小物を保管する収納瓶である。ネックレスなどの宝飾品はもちろん、キャンディやパスタなどの食材もオシャレに飾ってほしいと、本人は思って作ったらしい。まあ、ジョロウグモは、オシャレと云うにはちょっと微妙ではあるが…。虫を部屋に飾ると面白いのでは、というのが本来の発想。世のご婦人方に受け入れてもらえるかは難しいだろうが、逆にお父さん方は部屋に飾りたくなる商品ではないだろうか。

ジョロウグモ一体は蓋を這っているが、もう一体は糸にぶら下がるという変わり種。空間を生かした見事なデザイン。特徴的な腹の模様も発色良く、目立っている。
キアゲハの羽はOHPフィルムに黒い柄をコピーした物に色付けしている。グラデーションなくクッキリと色分けしている文様は蝶の特徴。胴体をマスクで塗り分けたのちに足と触角を付けている。
 実はわたしの部屋には水平に止まっているアキアカネが置かれている。
 おまけのフィギュアを並べるより、圧倒的な存在感。フィギュアのアキアカネ本体は同じ原型から作成。ポーズが異なるのは枝の形状に合わせたため。枝は庭で拾った本物の木を使用。そのため、同じものは世界に二つとない。羽はOHPフィルムを利用。脚は真鍮製の細いロッドを一つ一つ手作業で曲げたもの。何といっても、エアブラシで仕上げた発色とグラデーションが秀逸だ。

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