世界に誇る究極の美 第4回 ナナホシキンカメムシ-2

世界に誇る究極の美 第4回 ナナホシキンカメムシ-2

カメムシは美しいが。。。。

 カメムシと聞くと、まず思い浮かべるのが臭いだろう。あの臭さは、昆虫のイメージを悪くする一因となっている。もちろん、本人(本虫?)としては立派な防衛手段であり、厳しい自然界を生きるうえで身に着けた武器である。あの臭いがあったからこそ、生き延びてきたのは事実だ。しかし、カメムシ=悪臭というイメージはほとんどの人が抱いていることは確かだ。そのため、色合いが綺麗だとか、エレガントな色彩美などには目が行かない。まあ、ほとんどのカメムシは緑色や茶褐色など、お世辞でも美しいなどとは言えないものがほとんどではある。その中で、カメムシ好き(意外と多い)にとって、憧れなのは珍しい種類はもちろんだが、美しい文様と色彩のキンカメムシが人気。こちらも、なかなか街中では見つけることはできないが、息を呑むようなサイケな色彩が多い。よくあることだが、目立つボディを持っている昆虫は人気が高く、簡単に見ることはできない。タマムシ同様、世の常である。

キンカメムシは美しいが、どうしても臭いが。。。。

 甲に美しい模様があるのは、特徴的な構造による。通常、カメムシの仲間は甲(タマムシでは鞘といっていた)は短く、畳んだ羽で胴体を包んでいる。カメムシはカメムシ目(半翅目)のタガメと同じで、水生昆虫のゲンゴロウの甲虫とは別種となる。しかし、キンカメムシは、甲が大きく、胴部全体を覆っている。甲虫と変わらないのだ。その甲(鞘)に美しい色彩が配色されているのだ。ここまで聞くと、飼いたくなる人も多いかもしれないが、残念ながら他のカメムシ同様臭いのだ。本州にでも棲息するキンカメムシを見たこともないのに、沖縄にしかいないナナホシキンカメムシを飼うことになる。正確には買うことになる。そう販売しているのだ。

第一話

ナナホシキンカメムシカテゴリの最新記事