世界に誇る究極の美 第4回 ナナホシキンカメムシ-3

世界に誇る究極の美 第4回 ナナホシキンカメムシ-3

メタリックブルーではない個体

 甲に美しい模様があるのは、特徴的な構造による。通常、カメムシの仲間は甲(タマムシでは鞘といっていた)は短く、畳んだ羽で胴体を包んでいる。カメムシはカメムシ目(半翅目)のタガメと同じで、水生昆虫のゲンゴロウの甲虫とは別種となる。しかし、キンカメムシは、甲が大きく、胴部全体を覆っている。甲虫と変わらないのだ。その甲(鞘)に美しい色彩が配色されているのだ。ここまで聞くと、飼いたくなる人も多いかもしれないが、残念ながら他のカメムシ同様臭いのだ。本州にでも棲息するキンカメムシを見たこともないのに、沖縄にしかいないナナホシキンカメムシを飼うことになる。正確には買うことになる。そう販売しているのだ。

 購入した成体はボディがメタリックブルーではなかった。以前写真で見たような、メタリックに輝くブルーではなく、グリーンのボディなのだ。まあ、一般のカメムシのようなベタなミドリではなく、光沢のあるグリーンではあるが、ブルーではないのは残念だ。それでも脚部が第一関節までがレッド、その先がブルーと綺麗に色分けされている。やはり普通種よりは、遥かに美しい色合いではある。

購入した個体はメタリックブルーではなかった。

メタリックなボディだけでなく、真っ赤な脚もエレガントに相応しい。色彩美ではあるが、やはりカメムシ特有の臭いはある。

翅を羽ばたかせているのに、鞘は開かない。これは面白い。

第一話

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