世界に誇る究極の美 第4回 ナナホシキンカメムシ-8

世界に誇る究極の美 第4回 ナナホシキンカメムシ-8

蜘蛛の子のようには散らない

 準備万端整え、来春を待とうか、などど流暢なことを考えていたが、事態は急展開。
 5日後には黄色の粒は、鮮やかなスケルトンのオレンジ色に。さらに翌日には、その球の中心に濃い赤色の点が。まるで極小のイクラのようだ。これで★型になればドラゴンボールではないか。この急展開で後何ヶ月も持ちこたえることができるのか、日々変わる状況に興奮してしまう。それは、さらに進展する。
 2日後にスケルトンのオレンジは、白色に。透明になってしまった。ただ残念がることなど、全くない。スケルトンの卵塊の横には、びっしりと赤黒い小さな粒が。そう、孵化しているのだ。蜘蛛の子のようには散らない。成虫と同じように固まってケース壁面に群れている。卵塊と寸分違わぬ分布となっているではないか。思わず、お見事と拍手。テンポの良い成長は賞賛に値する。

1週間も待たずに卵塊は白のスケルトンに変わり、そして大量の幼体が産まれ、寄り添っている。蜘蛛の子みたいには散らないようだ。

第一話

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